学生時代、私は塾でアルバイトをしていました。
沢山の受験生を見ている中で、自分のことを思い出し、
色々なことで悩んでいる受験生に充てて書いたのが、「一番大事だと思うこと」という記事でした。
今の私の文章ではなく、若い自分の文章は、読んでいるとだんだんアップするのが恥ずかしくなってきたのですが、
当時の方が受験生と年齢も近いので(笑)、これはこれで良さがある気もしてアップすることにしました^^
「一番大事だと思うこと」
周囲から見るとささやかに思える夢でも、
それを抱く人にとっては、オリンピックの金メダルと同じように光輝くものだと思います。
もし、
「夢をかなえるために一番大事なことは?」
と聞かれたら・・・・
私はこう答えます。
「今を受け入れること」
だと。
それは当たり前のようでいて、とても難しいことだと思います。
夢を持つと、ワクワクして、叶った時の自分を想像したりして、
また、それに向かって動き始めたりして、
どうしても視線は「未来」に向いてしまいます。
今自分の置かれている場所は、まるで「仮の世界」であるかのよう・・・
大きな夢には、恋に似た魔力があります。
前の大学時代、私は何のために勉強しているのか、全くわかりませんでした。
医療系なのでただただ実習の毎日、
先生の口癖は「国家試験」。
でも自分の気持ちは全くそれを目指す気にはなれず・・・・
そんな自分が嫌で嫌でたまりませんでした。
「他にやりたいこと」なんて、忘れられたらいいのにと、何度も思いました。
そんな大学2年の時、私にとって衝撃的な言葉と出会いました。
『今目の前にあることを一生懸命できないやつが、夢を語る資格なんてない』
私が直接誰かに言われたことではありません。
たまたま見ていたテレビドラマのセリフです。
でも、私にとっては殴られたような衝撃を受けました。
その時から、周りの友達の熱心さにも支えられ、
今の自分とその居場所を、
形だけかもしれませんが、見つめようとしていくことができたと思います。
その時の私は、自分にとって小さな目標はわりとすぐ叶ったりするのに、
本当に叶えたい目標は、何かの壁があるかように、なかなか叶えられずにいました。
今にしてみると、
「どうしても叶えたい」
「絶対に手に入れたい」
という思いは、裏を返せば、
「それがなければ自分は幸せになれない」
ということにつながっていたのだと思います。
強く願うのと同時に、それを手放せる余裕を持つとは、何とも矛盾して難しいことですね^^;
就職しても、
ずっと目標は頭の片隅に張り付いて離れず、本当に小さな違和感のようにつきまとっていました。
そんな私でも、
最後に受験する前には、
「もう今回、長くて来年で終わりにしよう」
と、たぶん初めて思えました。
それは目指すことに疲れてしまっていたというのもあるし、
その時の生活に満足していたということもあります。
でも、いい意味で、目標を手放すことができたのだと思います。
夢を持つと、それを想像しているだけで楽しいし、
まるでもう叶ってしまったかのように錯覚してしまうこともあると思います。
そして、その気持ちもとても大事だと、私は思います。
でも、「将来」に目を向けすぎると、
夢は、現実から離れた想像の世界の「夢」のままで終わってしまいます。
夢を因数分解して、すべきことを1つ1つ確かめる。
そして、今の自分をしっかりと診断する。
そうすると、「夢」は手の届く「目標」に変わっていくと思います。
そして、最後は「自分を信じる」ことだと思います。
自分を見つめるということは、できない自分を受け入れるということでもあり、
与えられた課題が簡単であればあるほど、それはつらいことになってきます。
タイムリミットが迫れば、なおさらです。
それでも、自分を受け入れ、自分を信じてみる・・・・
そのことで、「行きたい場所にふさわしい自分」になっていけるのだと思います。
あとは時の「縁」。
もうすぐセンター試験ですね。
私は現役・浪人ともに大失敗。
編入試験でも5校連続不合格でした。
今思えば、
全てが必要な「不合格」でした。
そしてその結果こそ、当時の自分にとってふさわしいものだったと思います。
正直、この記事を書くことはちょっと恥ずかしかったのですが、
冬休みのアルバイトで、塾で受験生たちを教えていて、どうしても書きたくなってしまいました。
受験生のみんなには、「これがすべて」
と思わないでほしいと思います。
といっても、なかなか難しいかもしれませんが・・・^^;
でも、「道は1つではない」ということが、この記事を通して少しでも伝わればいいなと思います。