はじめに
ここから何回かにわたって、文章、特に小論文の書き方や勉強法を綴っていきたいと思います。
内容に関してですが、私が予備校で習ったことではなく、私個人が歯学部編入試験のために自分で勉強してきたことの総まとめとして、オリジナルで作ったものです。
編入試験対策を始めるまで、論文の”ロ”の字もわからず、先生の書いたお手本を読んでみても、あまりの意味不明さに「これ日本語??」と思うくらいのレベルだった私が、色々な本を読みながら試行錯誤して紐解いていったところを書いております。
また、大学在学中に書いたブログにも読んだ本や勉強法が記載されています。それを基に書く記事もありますので、過去のブログと重複も多いと思いますが、わかりやすく改変しようと思っています。
もしそれが、今文章で悩んでいる方のお役に、少しでも立てたら幸いです^^
今回は、小論文(論文)って一体なんなの?ということをお話ししたいと思います^^
はじめに、「論文」と「作文」の違いという大きなテーマでお話ししていきたいと思います。
そして最後に、「論文」と「”小”論文(試験で出されるもの)」の違いについてお話します。^^
それでは、よろしくおねがいします!!
小論文は作文と何が違うの?
さて、「小論文」って一体何でしょうか?
”小さな論文”・・・ですよね。
小さい・・・つまり、短い「論文」ということです。
では、「論文」って一体何でしょうか?「作文」とどう違うのでしょうか?
小学生になってから、何かにつけて作文の宿題が出ていたのは私だけではないと思います^^;
では、その今まで飽きるほど書いてきた『作文』と、『論文』の違いを見ていきましょう。
先に、結論です!
作文と論文の違い!
■作文
⇒主観的!
■論文
⇒客観的!(主観的なことは一切書かない!)
これです!!とっても大事です!!
でも、これだけだとわかりにくいのでくわしく説明していきますね^^
「主観」と「客観」
「主観」と「客観」
聞いたことありますよね?^^
では、何がちがうのでしょう?
先に言ってしまいます!
これです‼↓
重要‼
主観⇒理由がない!
客観⇒”みんな”を説得できる理由がある!
結局これに尽きるのではと思います。
詳しく説明していきますね^^
■作文=主観とは?
「主観」とは、「自分の考え」のことです。
自分が思ったことそのままです。
理由は、あってもなくてもいいです。
「私はこう思う!以上!」
という感じです。
ポイントは、下の図にあります。
主観も客観も、考えているのは自分ですね。
でも、視点が違います。
「自分の中から見ているのか、外から見ているのか」です。
主観は「自分の中」から見ています。
例えば、
・遊園地に行って楽しかった。
・焼きそばがおいしかった。
・昨日のドラマが面白かった。
「楽しかった。」「おいしかった。」「面白かった。」のはだれでしょう?
そう。自分ですね。
これらは、自分だけの意見です。
そしてもう一つ大事な特徴があります。
「楽しかった」「おいしかった」「面白かった」
・・・・・
・・・・・
そう。
つっこみがしにくいです。
「なんで?」
と聞きづらいですよね?
「あ、よかったね!」
で終わりそうです。
それを言い換えると、
「理由が付けづらい」ということですね。
「主観」は自分の心の中のことなので、そこで完結してしまいがちです。
これが「主観」の特徴です。
でもこれだけだと、ピンときにくいですよね?
では、客観の方も見てみましょう。
■論文=客観とは?
「客観」とは、「みんなの考え」「第三者の視点」のことです。
『そう言われても・・・それを考えてるのは結局自分の頭だから・・・』
と、またややこしくなりそうなところです。
ここはあまり深く考えすぎない方がいいですが、
結局は、「自分が考える『みんなの視点』」ということですね。
自分の頭の中の感情や思いはみんなにはわかりませんよね。それが「主観」です。
「客観」は、自分も見れるし、みんなも見れるものです。
主観とは違い、自分の外から見ています。
いくつか例を出してみたいと思います。
【例1】
主観:私は焼きそばが好きだ。
客観:日本人は焼きそばが好きな人が多い。
【例2】
主観:遊園地に行って楽しかった。
客観:子供たちは皆遊園地が楽しいと言う。
【例3】
主観:私は甘いものが好きだ。
客観:私はたぶん、甘党だと周りから思われている。
という感じです。
ここで、上の「客観」の例たちを見て、何か思うことはありませんか?
・・・・・
そうです!
「なんで?」
「本当に?」
って、つっこみたくなりますよね?
1.なんで日本人は焼きそば好きなの?
2.本当に子どもは皆遊園地が楽しいの?
3.なぜ、私は甘いもの好きだと思われてるのかな?
などなど・・・つっこみたくなります。
このように、「客観」の方は、その後に理由が続きそうだし、理由が欲しくなるんですね。
なぜなら、みんなで同じものを見ていても、捉え方は人それぞれだからです。
遊園地に行くのが楽しくない人もいるし、焼きそばをまずいと思う人もいます。
違う捉え方をしている人にとっては、「え?なんでそう思ったの?」と、つっこみたくなりますよね。
<まとめ>
つまり、「論文」とは、
私は・・・こう思います。
(こう捉えています)
「だって・・~~だから!!」
と、別の意見を持つ人たちを、沢山の理由をつけて説得していく作業です!
逆に言うと、一見主観的に見えても、みんなが納得するような「理由」があれば、それは客観的な意見になり得ます。
だから、論文では横からうるさく言ってくる反対派の人たちを説得する、説得力のある理由がとても大事になります!!(笑)
よって、どんな”つっこみ”がきそうか、反対派側から物事を見ることが必要なんですね。
これを「批判的にとらえる」などど言ったりします。
ちょっとネガティブですよね^^;
おまけ
「私は甘いものが好きだ。」
を、ちょっと客観的にしてみましょう。
「私は甘いものが好きだ。なぜなら、甘いものにはストレス発散作用があり、それを食べるとリラックスできるからだ。」
どうでしょう?
ちょっと客観的だけど・・・まだ、足りないですね。
では、もう少し客観的にしてみましょう。
「私は甘いものが好きなのだろう。なぜなら、毎日チョコレートを食べるし、食べるととてつもなくリラックスして、幸せな気持ちになるからだ。」
ん~・・・・
では、もう一押し。
「私は甘いものが好きなのだろう。なぜなら、毎日チョコレートやクッキーを食べるし、食べている時は笑っていると周りの人にも言われる。しかも、食べ終わった後に、機嫌がよくなるという部下からの報告もある。だから、最近は毎食チョコレートやケーキを食べている。前の席のA曰く、食べるたびに私の顔がほころんでいるらしい。これはもはや好き以外の何物でもない。」
『論文』と『小論文』の違いとは?
では、大学などでよく書かれるいわゆる『論文』と、入学試験などで課題として出される『小論文』は何が違うのでしょうか?
まず、
共通点はどちらも、「客観的」であること!
それは変わりません!
◎「論文」と「小論文」の違い
■論文(大学などで一般的に書かれるもの)
①長さが長い(字数制限があまりない)。
②実験やデータを基に分析した結果から、結論を導き出す。仮定したことについて、考察していく。
→結論は、はじめは決まっていない、もしくは決まっていても変わることもある。
■小論文(主に試験で出されるもの)
①長さが短い(字数制限がある:800~1500字以内が多い)。
②自分で結論(論点)を決めて、それについて分析をしていく。
→自分で考えた結論(論点)を、相手(読む人)に納得してもらうように分析していく。
大きな違いはここだと思います。
もちろん、全ての論文が、データや実験を基にしているわけではないかもしれませんが、少なくとも『小論文』というと、大体は試験問題として出題されるものであり、少ない字数で、自分で決めた結論に向かって説得力のある理由付けをしていく作業であると思います。
つまり、客観的に物事をとらえる目線をどれだけ持っているか、独自性のある結論(論点)とその分析ができるかどうかを評価するために行われる試験が小論文試験ということになるかと思います。
「分析」とか、「論点」という言葉が出てきましたが、それについては、また改めてお話ししますね。
お読みくださり、ありがとうございました^^
編入対策の無料個別相談はこちら♪→「勉強法や個別指導のお問い合わせはこちら」